じーてーつー
日曜日の箱根早朝ツーリングで少しばかりRSを振り回してきましたが、その時のポテンザRE05についてインプレッションを書いてみます。
第一印象を一言で言ってしまえば、グリップしないタイヤでした。
分かりやすく表現するなら、夏用タイヤからスタッドレスタイヤに履き換えたような感じです。
今までのゼロワンだと何事もなく抜けるコーナーも、いつものつもりで飛び込むでしまうと、明らかにステアリングの舵角とシンクロしない感触がありました。
あの擦り減ったゼロワンでさえステアリング操作に忠実に向きを変え、また自分が望む横Gを楽しませてくれたのが、それがありません。
相変わらずロールを感じさせない足回りは決して遅いというわけではありませんし、濡れた路面ではむしろ突然滑り出すような恐怖感がなくいいのですが、あのミズスマシのごとくシャープな感覚が薄れてしまった事は少し残念です。
失ったコーナリングパワーの代わりに得たものが圧倒的な静粛性です。
細かく配列したブロックは当然に溝の面積も多く、路面との接触で生まれる空気の圧縮も少ないようで静かです。反面これがグニョッとしてグリップ感をスポイルしている原因と思われます。
乗り心地とスポーツ性は相反するものですが、ポテンザの名を冠したタイヤなので期待した分裏切られた感じがあります。
RSとはレーン・シュポルトであるそうですが、羽根や出っ歯を外して普通の外観にし、ついには運動性能まで普通にしてしまい、並みのロード・スポーツになってしまいました。
静粛性の向上を目指して選んだタイヤですが、このクルマの性格を考えた時、それを望んだ時点で間違いであったようです。
さて、タイヤ交換の機会にかねてから履いてみたかったGT-Ⅱを注文してしまいました。
今年の一月に半世紀生きた自分へのプレゼントとして候補にあがったものの、その高価格から踏ん切りがつかず現在までに至ってしまったわけです。
現在は欠品で来年春に焼き上がるらしい不確実な状況ではありますが、注文だけは入れておきました。しかし先日の箱根では、今履いている人と過去に履いた事があるという方に話しを伺う機会がありましたが、どうも強度不足なようでスポーク部分が輪切り状態になってしまう事を知ったのです。
元はレース用部品で数レースか最悪ワンレースもてばいい物ですから耐久性を期待する事が間違いなのでしょうが、その価格ゆえ壊れたらどうしようかと不安になってしまいました。
それでも、何がなんでもという気持ちが強かったため、どうせ割れるものならストリート用にこだわらずレース用のセンターロック併用タイプにする事にしたのです。
ところがここで問題が発生し、ストリートホイールを注文したお店ではレース用ホイールが買えない事が判明したのです。
したがって注文はキャンセルとなり、売ってくれそうなお店探しとなりました。
幸い二軒目に電話を入れたお店がレース実績があり、オフセット等オーダーでGT-Ⅱを調達してくれる事を知りました。
またこの時知ったのですがレース用GT-Ⅱはセンターディスクがマグ鍛造からアルミ鍛造へ変更になったようで、お店の人が言うにはスポーク部分の破断がなくなったそうです。
またマグからアルミになった事で懸念される重量増加は、Y字スポーク部分の側面を凹ませることによって最小限に留めているそうです。
本当に購入できるものか分かりませんが、頭が痛いのはマグより更に高価になってしまったことです。
今履いている純正のスピードラインよりは少し安いようですが、私のサラリーからすると、「べらぼう」という表現をしたくなることに決心が揺らいでいるのも事実で「ドカポル生誕50周年記念事業」も、にわかに暗雲が立ち込めてまいりました。
でも欲しい。