乗り心地と安定性は「裏返し」
昨日現物を確認したGT-Ⅱはさすがに素晴らしいものでした。
ストリート用で各種リリースされているBBSホイールとは一線を画すものであることがよく分かります。
しかしGT-Ⅱを買う気で注文したのの、事前に求めるものはできないことを知らされ購買意欲がそがれたのも事実で、でもオーバーヘッドタイプとはいえセンターディスクの造形は、現在BBSがレーシングホイールとして世にだしている物そのまんまで力強さを感じる逸品でした。
お店で見てから自宅に帰り考える事12時間!!答えは出ました。
妥協して買うものに高いお金は払えないということです。
このカレラ用GT-Ⅱホイールのお値段、税込み90万円!!!
求める形ができるのならば買う気でいました。
されど、妥協してこんなお金使える程の余裕もないので、同じく「妥協のホイール」BBS-RRで我慢することにしたのです。
昨日は深夜まで考えあぐねた末の結論ですが、これが幾日かすると発作的にGT-Ⅱが欲しくなり衝動買いをしてしまいそうな予感がしたので、朝起きるやいなやカーショップにRRホイールを持ち込み取り替えてしまいました。
作業が完了し受け取った車を見ると、妥協の産物とは言え、なかなかどうして今までのスピードラインと違った佇まいに目を奪われてしまいました。
目指したものは「カフェレーサー」でしたが、グランプリホワイトのボディーに淡い金色ディスクとクロームなリムは、微妙にエレガントな雰囲気を醸し出しており予想しなかった印象に驚いています。
見ようによっては、そこいらへんの「あんちゃん車」と同じですが、スピードラインに飽きがきていたので、この際どうでもいいという気持ちもあります。
ただ、嬉しかったのはRSを象徴する「赤キャリ」がシャンパンゴールドのセンターディスクの中で一際目立つことで、これは細めのスポークも一役かっているのではと思います。
さて、今回のホイール交換に伴い行った実験があります。
それはタイヤ交換後著しく後退した直進安定性と腰の抜けたハンドリング対策です。
私の車に履いているタイヤはブリヂストンRE050ですが、スポーツカー対応にも関わらず、交換後は情けない状況が続いていました。
例えば高速道路時速100キロで走っている時の安定感は、我家のある他の2台の軽自動車と比較して最も安定しているのがジーノ、続いてビート、そして大きく水を開けられポルシェといった具合ですから、どれだけ怖い思いをしていたか分かっていただけるかと思います。
昨日のポルシェショップでも050の相性の悪さは際立っていることをきかされましたから、私の車だけではなかったようです。
そこで、この問題を自分で勝手に考察し、実験に移してみることにしたのです。
まずRE050は回転方向の指定はないものの、タイヤのインサイド、アウトサイドの指定があります。
インサイドはブロックにサイピングを入れて剛性を落とし静粛性と撥水性を上げています。
アウトサイドはブロックにサイピングを入れず更に接地比率を少しばかり上げています。
タイヤカタログによるとサイドウォールの剛性には差をつけていないようですからブロックパターンの違いだけのようです。
そして車はどうかといいますと、私の車は前オーナーがサーキット仕様に車高をいじってあり、フロントストラットのプリロードを少し落として車高を下げています。
つまり、キャンバーはスタンダード状態よりきつめになっており、アライメント測定結果によれば2度30分とかなりのネガティブキャンバーになっています。
この車にこのタイヤを履いてしまうと、接地面は常に剛性の無いインサイド側に荷重が掛かることとなり腰の抜けた安定性のないものになっているのではないかと仮説をたてました。
ではどうするか。
簡単なことです、インサイドとアウトサイドをひっくり返して付けてみることにしたのです。
午前中に装着作業を終え、昼からテストドライブを兼ねて房総半島を半周ばかり回ってみました。
さて気になるその結果は、
ビンゴー
正にです。正に狙いどうりでかつてRE01で得ていた安定性が復活したのです。
正直な所ここまで違いがあるとは思いませんでした。
それまで高速だけに止まらず、下道でもやたらと軽すぎたハンドリングにしっとりとした重みが加わり、つま先だって走る怖さが全く無くなったのです。
コーナリングも以前のいきなり腰砕けから、しっかりした踏んばりを感じるようになりました。
メーカーが聞いたらやめろと言われそうなこのテスト暫く続けるつもりです。
グランプリホワイトに映えるBBS-RRなーんちゃって
微妙にLMに似ているところが気にいりませんが、興味の無い人が見ればGT-Ⅱとたいして変わらないのでヨシヨシ
外側にある一本のサイピングが悪さをしていたのです。